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中国株安、人民元安と上海銅安


2018年8月7日 9:00

日頃は大変お世話になっております。 守谷営業所事務担当の久保です。

久しぶりのブログ更新となりました。

その間に銅相場は大きく下落、4月末に80万円だった銅建値も7月末には73万円ですから、かなり大幅な下落です。

この間の下落の原因はいくつか考えられそうですが、その中で今回のブログは中国国内の金融市場の問題に注目してみます。

6月には中国株の指標である上海総合指数、人民元が大幅に下落、7月には上海総合指数は反発したものの、人民元の下落は現在も続いています。

この中国国内相場の動きをグラフで見てみましょう。

注目しているのは、6月~7月ですが参考のために4月からの動きを示しておきます。

4月~5月については各相場の連動性は低そうですが、6月の半ばからその様子が変わり、確かにお互いの動きには関連がありそうです。

6月15日には米国が中国に対し500億ドル分の制裁関税発動を表明、中国も同額の追加関税を課すと表明して米中貿易摩擦懸念が一気に高まりました。

6月前半の上海銅は、チリのエスコンディーダ銅山のストライキ懸念による銅供給不安に着目した投機資金が銅市場に流入したことを受け、高値で推移していましたが、15日を境に投機資金は流出に転じて下落を始めます。

この後、米中貿易摩擦に関する悪いニュースが続き、上海総合指数も人民元も下げ続けることになり、ここから各相場の連動性が高まることがグラフからも読み取れます。

世界最大の銅需要国である中国で株や通貨の下落が続き、経済の先行き不安が強ければ、銅の相場が上向くはずがありませんから、このことが銅相場の下落を加速させた可能性は高そうです。

中国国内相場が転機を迎えたのは7月です。中国株と上海銅は7月に入ると反発に転じ、特に23日、中国国務院常務会議で財政・金融政策を通じて内需拡大を図る方針が決定されると、株や銅は上伸しました。

また人民元安も海外への資本流出さえ防止できれば、交易条件改善につながるとして中国経済への懸念は縮小傾向にありました。

ただ直近でも米中の貿易戦争が一層激化するおそれが懸念される報道が伝わるなど、まだまだ警戒は怠れないようです。

今後もいろいろな観点から「銅相場」を学んでいきたいと思います。

久保 淳

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