2018年3月13日 9:40
日頃は大変お世話になっております。 守谷営業所事務担当の久保です。
今年に入ってからの銅建値の動きを見ていると、ほぼ下げ一方の印象で、この先の動きが心配です。
そこでここ最近の銅相場の動きを見てみようと、銅相場と、それに関連の深い各相場の動きをグラフにしてみました。
本来、銅建値の動きが気になるのですが、数日に一度しか動きませんので、円換算した海外銅相場を中心に見ていきます。
今回は海外銅相場として、ロンドン金属取引所(LME)より、取引の時間帯がより日本国内に近いニューヨーク商品取引所(COMEX)の銅(COMEX銅・NY銅)を選んでいます。
グラフはCOMEX銅の期近物と、その円換算、そしてドル円相場の1月末から5週間の動きです。
円建てCOMEX銅のグラフを見ていくとまず、2月6~7日にドル建てCOMEX銅の下げに歩調を合わせて下落しています。
これは、5日にNYダウが過去最大の下げ幅で急落したことによる、世界的なリスク回避の動きの影響でした。
しかしその後の株式相場の回復に伴って、ドル建てCOMEX銅は急反発して、先月終値を超えるのですが、円建てNY銅はここで、円高ドル安に邪魔されて上げ幅を削っています。
この円高ドル安は、株式相場の回復や、米国の双子の赤字拡大によるドル売りが主な原因とされているようです。
そして円が高止まりしたまま、2月末からCOMEX銅は再び下落していきます。
まずは2月末、パウエル米国FRB新議長の景気に強気な発言が米国の利上げを強く連想させたことや、予想を下回った2月中国製造業PMIを受けて下落します。
さらに3月月初には米トランプ大統領の輸入関税強化発言から、貿易戦争による景気後退を懸念して、ドル建てCOMEX銅は下げ幅を拡大しました。
以上、2月の動きを眺めると円建てCOMEX銅は、ドル建てCOMEX銅の下落と円高の二つの原因で下げたことがわかりました。
ご参考までに、ドル建てCOMEX銅とその他の各相場の動きのグラフもご紹介しておきます。
こうして一つのグラフで眺めると、やはり株式、商品、為替の各相場は影響を受けあっているような動きに見えてきます。
今後もいろいろな観点から「銅相場」を学んでいきたいと思います。
久保 淳