2017年11月20日

銅相場と中国の銅輸入

最終更新: 2020年3月20日

2017年11月20日 15:00
 

 

 
日頃は大変お世話になっております。
 

 
守谷営業所事務担当の久保です。
 

 

 

 
今月8日に発表された10月の中国銅及び銅製品の輸入は、前月比23%の大幅減となり、中国における銅需要の落ち込みを懸念する見方が強まって、一時銅は値を下げました。
 

 

 
最大の銅需要国である中国の銅輸入には、毎月注目が集まり、時として銅の価格に大きな影響を与えてきました。
 

 

 
中国の精錬銅輸入については、以前のブログでも取り上げましたが、今回は別な視点で、銅相場と中国の銅輸入の関係に注目してみようと思います。
 

 

 

 

 
いわゆる「中国の銅輸入」には「銅及び銅製品の輸入」と「精錬銅の輸入」二つがあり、それぞれ別な日に発表されています。
 

 

 
中国では毎月10日前後に、前月分の貿易統計が発表され、その際同時に「銅及び銅製品の輸入」が発表されます。
 

 

 
そして各月の下旬、20日を過ぎたあたりで前月の貿易統計の詳細が発表されますが、ここで注目されるのが「精錬銅の輸入」です。
 

 

 

 

 
では二つの「中国の銅輸入」のグラフを見てみましょう。
 

 


 

 

 
この二つのグラフは、かなり連動性が高く、同じ動きをしていると言っても良さそうです。
 

 

 
「銅及び銅製品」に占める「精錬銅」の割合を見ると、おおむね7割弱と大半を占めているため、同じ動きをするのは当然と言えるのかも知れません。
 

 

 

 

 
さて近々、10月の「精錬銅の輸入」が発表されるはずですが、10月の「銅及び銅製品の輸入」から見ると、大幅に減少することが予想できそうです。
 

 

 
「精錬銅の輸入」の大幅減が既に予想されているとすれば、実際に大幅減の発表があっても、銅相場に与える影響は少なそうに思えます。
 

 

 

 

 
しかし過去のケースを見ると意外なことに、予想通りであれ実際に「精錬銅の輸入」の大幅減が発表されると、銅相場が下げることがあるようです。
 

 

 
残念ながらその理由は未だ調査中で、お伝えできないのですが、今回の「精錬銅の輸入」の発表を警戒しておくに越したことはなさそうです。
 

 

 

 

 
今後もいろいろな観点から「銅相場」を学んでいきたいと思います。


 

 
久保 淳

#銅相場

    0